[コメント] テロ,ライブ(2013/韓国)
すべての物語情報は、スタジオというワンセットに収斂させ、実時間の間(ま)を刈り込むことで、見る側の想像領域と思考を限定し、眼前の状況のみを高速で発信し続ける。何という巧妙にして強引、かつ戦略的な編集。最後まで「情緒」など、ひと欠片もない徹底ぶり。
同じように、映画の長さと事件の経過時間をリアルタイムでリンクさせ、サスペンスを作り出す演出としては『荒野の決闘』(52)の対極に位置する方法だろう。ただこの徹底したスピード感の優先ぶりは、映画演出の現代的進化ではなく、テレビ演出の映画への巧妙な越境のように見える。だから悪いわけではないが、好みの問題。
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