コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 1/880000の孤独(1977/日)
- 更新順 (1/1) -

★4不適格に生まれついた者の悲哀が胸をつく悲惨な話なのに、なんだか笑ってしまう。「ボロアパート鬱屈系」はこの頃の流行だが、青春ものに回収しなかったのは正解。70年代後半の東京についての優れたスケッチにもなっている。塚本晋也『鉄男』の前駆体だろう。 ()[投票(1)]
★4前作「高校大パニック」がことが起きてからの話なら、こちらは起きるまでの言葉にならぬ怨嗟の話だ。主人公の風体をはじめ、映し出されるものは決して美しいものではないのだか、バロック調の音楽と巧みなカッティングの妙で鬱屈のなかに不思議な詩情すら漂う。 (ぽんしゅう)[投票(1)]
★4優れた中編。懸命に人波をかき分けて待つ者のいないホームにたどりつく孤独と、決壊寸前の静かな緊迫。レールを走る車両、乗り合わせた人々の視線、断片のフラッシュバック、信号の点滅。静穏な音楽の下、かき乱れた心は悲劇へと向かう。(2011.10.1) (HW)[投票(1)]