[コメント] フラッシュバックメモリーズ 3D(2012/日)
パーカッションの第一打から怒涛のようなグルーブが湧き起こり、72分間一瞬たりとも途切れることなく、あたかも音が血脈のように映画を支配し続ける。音のドキュメンタリーとは、何を記録するべきなのかの手本。松江哲明の勘とセンスの良さを証明している。
ライブ演奏を3Dでとらえ、過去の記憶や未来への意志を「今」に対する時空のレイヤーとして、背景にフラッシュバックさせるという試みも確かに斬新だった。惜しむらくは、映画を支配するGOMAとそのセッションのプリミティブな生命力に溢れた音の洪水に、過去の映像群が拮抗し得るだけの力を持っていなかったことが残念。やはり、ホームビデオやスナップ写真はそのままでは非力だし、臨死を再現するアニメーションもいささか陳腐だった。
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