[コメント] 真実の瞬間〈とき〉(1991/仏=米)
脚本も演出も甘いところが多かったですが、思った以上に面白かったです。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『バトルロワイアル』のレビューでも書きましたが、私は無闇な反体制の姿勢を礼賛するつもりはありません。体制によって自らの生活や命が保障されている部分は大いにある。同時に、体制というのは、国民一人一人の快適な生活のために存在しているものであって、決して個人を苦しめたり、国家の矜持を護るためだけに機能するものではない(理想はね)、などということを考えながら観ていました。
それにしても、どうしてこんなにヒステリカルなムーブメントが起こってしまったのでしょうか。その過程に興味があります。
この監督さんは、フィルモグラフィーを見ていると、とても面白いですね。結構観ている作品が多いのですが、なんかちょっと脈絡がないような…。ずっと製作畑だった人間が、初めてメガホンを取って、何を叫びたかったのか。正直稚拙な映画ですが、「どうしても言いたい事がある」という心はなんとはなく伝わってきました。でも技術不足で、言いたい事の数分の一しか表現できていないところが、残念です。
何でもいいから撮らせてほしい」という気持ちと同時に、「けれど自分を殺すのは嫌だ」という葛藤を、さすがのデニーロはとても自然に表現していますね。彼がようやく代役として、撮影していた西部劇のシーンは、『真昼の決闘』のパロディですねー。おかしかったです。
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