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[コメント] 不射之射(1988/中国)

川本人形劇の代表作が「三国志」である事からも分かる通り、彼の作品は中国モチーフがよく似合う。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まず驚いたのが、被写界深度の浅さ。今までここまで前後の被写体をボカしていたっけ?と、思わず他の作品を見直してしまったほど。ピントが絞られていて、今までにない川本喜八郎!と感激したのですが、これはこの作品には必然だったのだと、見終わった後に感じました。この焦点の狭さが、弓を射るという動作を思わせるようなものだったからです。まさに的を絞った映像で、思い切りの良さを感じました。1本の髪に括ったノミが次第に大きくなっていく表現なども、正しい!と思わず唸ってしまいます(若干気持ち悪かったけどね)。

また『火宅』もそうですが、ナレーションが入る事によってグッと集中力が増します。『道成寺』はナレーションがない成功例だと思いますが、これはあって正解。

川本人形劇の代表作が「三国志」である事からも分かる通り、彼の作品は中国モチーフがよく似合う。でも日本モチーフ物も大好きですけど。

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09.06.05記(09.05.27DVD鑑賞)

(評価:★4)

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